お墓参りに行く前、
「どんな花を選べばいいのだろう」と
迷ったことはありませんか。
トゲのある花や香りの強い花は
避けたほうがいいと聞いたことがあっても、
具体的に何がダメなのか分からないまま、
花屋の前で立ち止まってしまう人も少なくありません。
結論から言うと、お墓参りの花に厳密な決まりはなく、
トゲ・毒・強い香りのある花を避ければ、
故人が好きだった花を自由に選んでも
問題ないとされています。
この記事では、避けたほうがよい花とその理由、
造花・プリザーブドフラワーを使ってもよいか、
訪れる頻度・季節・故人との関係性から花を選ぶ判断軸、
供え方の基本マナーまで、まとめて解説します。
お墓参りに花を供える基本的な考え方
まずは、お墓参りに花を供えることに
どのような意味があるのか、基本的な考え方を確認しましょう。
花を供える基本的な意味
お墓に花を供える行為は、
線香・灯燭・浄水・飲食と合わせて
「五供(ごくう)」と呼ばれる
基本的なお供えのひとつとされています。
花は場を清め、故人への敬意を表すものと考えられています。
花がなくても失礼にはならないか
花を用意できなかったからといって、
お墓参りそのものが失礼になるわけではありません。
掃除をして手を合わせるだけでも、
供養の気持ちは十分に伝わると考えられています。
花は、あくまで気持ちを形にする方法のひとつです。
寺院・霊園によってルールが異なる点
霊園や寺院によっては、供えてよい花の種類や
本数・置き方について独自のルールを
設けている場合があります。
迷ったときは、管理事務所やお寺に
確認しておくと安心です。
お墓参りで避けたほうがよい花とその理由
次に、お墓参りで避けられやすい花と、
その理由を確認しておきましょう。
トゲのある花を避ける理由
バラなど、トゲのある花は
お墓参りでは避けたほうがよいとされています。
お墓の掃除や手入れをする際に、
手を傷つけてしまう可能性があるためです。
香りが強い花・毒のある花を避ける理由
香りの強い花は虫を引き寄せやすく、
周囲のお墓への配慮としても控えたほうが無難です。
また、彼岸花・スズラン・水仙・キョウチクトウなど
毒を持つ花は、
小さな子どもやペットが誤って口にする危険があるため、
避けられる傾向があります。
花粉・花びらが散りやすい花への配慮
花粉が多い花や、花びらがすぐに散ってしまう花は、
墓石を汚したり掃除の手間を増やしたりするため、
避けられることがあります。
つる性の花(朝顔など)も、墓石に絡みつきやすいという
実用面の理由から控えられる傾向があります。
絶対に禁止というわけではない点
ここで挙げた花も、必ず禁止されているわけではありません。
故人が生前特に好きだった花であれば、
これらの花をあえて選ぶ人もいます。
迷った場合は、菊・トルコキキョウ・スターチス・リンドウなど、
タブー視されにくい花から選ぶと安心です。
菊、トルコキキョウ、スターチス、
リンドウ、キンセンカなど
バラなどトゲのある花、彼岸花・スズラン・
水仙・キョウチクトウなど毒のある花、
香りの強い花、朝顔などつる性の花
花の選び方の3つの判断軸(頻度・季節・関係性)
ここからは、この記事独自の考え方として、
「訪れる頻度」「季節」「故人との関係性」という
3つの判断軸を組み合わせて花を選ぶ方法を紹介します。
次にいつ来られるか(頻度)で選ぶ
週に一度など、こまめにお墓参りができる場合は、
生花を中心に選んでも管理の負担は大きくありません。
一方、遠方に住んでいる、
仕事や体調の事情で次にいつ来られるか分からない場合は、
長持ちする生花、または造花・プリザーブドフラワーを
選択肢に入れてもよいでしょう。
| 訪れる頻度の目安 | 選び方の目安 |
|---|---|
| 週1回程度・こまめに来られる | 季節の生花を中心に、こまめに交換する |
| 月1回程度 | 菊・スターチスなど比較的長持ちする生花を選ぶ |
| 遠方・次回が未定 | 造花・プリザーブドフラワーも選択肢に入れる |
季節で選ぶおすすめの花
季節の花を選ぶという考え方もあります。
春は桜やスイートピー、菜の花、
秋は菊やコスモスなど、季節感のある花を供えることで、
お参りのたびに違った表情を楽しめます。
一年を通して安定して手に入りやすい花としては、
菊やカーネーションが挙げられます。
故人との関係性・好みで選ぶ
故人が生前好きだった花や色、
自宅の庭に咲いていた花など、
関係性や思い出に基づいて選ぶ方法もあります。
一般的なマナーを踏まえたうえで、
「その人らしさ」を意識した花選びは、
形式的な供花とは違った気持ちのこもった一本になります。
3つの軸は、組み合わせて考えると選びやすくなります。
たとえば「遠方に住んでいて次にいつ来られるか分からず、
故人が菊を好んでいた」という場合は、
長持ちする菊を選べば、頻度・関係性の両方の条件を
無理なく満たせます。
反対に「近所に住んでいてこまめに来られ、
故人が季節の花を好んでいた」という場合は、
来るたびに旬の生花へ替えるという選び方もできます。
造花・プリザーブドフラワーという選択肢
造花やプリザーブドフラワーをタブーとするかどうかは、
霊園や家庭によって意見が分かれます。
「生花でなければ気持ちが伝わらない」という
宗教的・心情的な考え方がある一方で、
「頻繁に来られないなら枯れた花を放置するより
造花のほうが墓石を清潔に保てる」という
実務的な考え方もあり、どちらが正しいというものではありません。
訪れる頻度が低く、生花の管理が難しい場合には、
選択肢のひとつとして使われることが増えているようです。
一般に、生花は数日ほどで傷み始めるのに対し、
プリザーブドフラワーは数か月〜1年程度、
造花は色あせに注意すれば半永久的に飾れるとされ、
保ちやすさの目安も選ぶ際の参考になります。
気になる場合は、事前に霊園や親族に
確認しておくと安心です。
供え方の基本マナー(本数・色・供えた後)
続いて、花を供えるときの基本的なマナーを確認しましょう。
花の本数と色の組み合わせ
花は花立てに一対(2束)供え、
本数は奇数にするのが一般的なマナーです。
色は、白・黄・紫の3色や、
そこに赤やピンクを加えた組み合わせがよく用いられます。
| 色の数 | 組み合わせ例 |
|---|---|
| 3色 | 白・黄・紫 |
| 4〜5色 | 白・黄・紫に赤またはピンクを加える |
花立てへの供え方
花立てに水を入れ、茎の長さを整えてから供えます。
花の向きは、お参りする人ではなく、
墓石(故人)側を正面に向けるという説もあります。
お参り後、花をどうするか
お参りが終わったあとの花は、
そのまま供え続けてよい場合と、
霊園のルールで持ち帰りが求められる場合があります。
枯れた花をそのままにしておくと、
墓石を傷めたり、他の参拝者への配慮に欠けたりすることもあるため、
次回来たときに枯れていたら片付けるようにすると安心です。
お墓参り全体の持ち物や手順については、
でまとめて解説していますので、あわせて参考にしてください。
お墓参りの花に関するよくある質問
最後に、お墓参りの花についてよく寄せられる質問にお答えします。
花を用意できなかったときはどうすればいい?
花を買えなかった、忘れてしまったという場合でも、
掃除をして手を合わせるだけで
お墓参りとして問題ないとされています。
気になる場合は、次回お参りするときに
花を持参すれば十分です。
故人が好きだった花が季節外れのときは?
故人が好きだった花が季節外れで手に入らない場合は、
無理に探し回る必要はありません。
似た色や雰囲気の花で代用したり、
花屋に相談して近い品種を教えてもらったりする方法もあります。
造花を非常識と感じる親族がいる場合は?
造花への考え方は、世代や家庭によって差があります。
親族と一緒にお墓参りをする場合は、
事前に「今回は造花にしようと思う」と
一言相談しておくと、トラブルを避けやすくなります。
「トゲ・毒・強い香りを避ける」という
最低限の基準さえ守れば、あとは自分の気持ちに
合った花を選んで問題ありません。
お墓参りの花の選び方とは?タブーの花・造花の可否・季節ごとのおすすめまで解説:まとめ
お墓参りの花に、厳密な決まりはありません。
トゲ・毒・強い香りのある花を避ければ、
基本的に自由に選んで差し支えないとされています。
訪れる頻度・季節・故人との関係性という
3つの判断軸を組み合わせれば、
自分に合った花を選びやすくなります。
まずは、自分が次にお墓参りに行けるのはいつかを考え、
この記事の頻度別の表を見ながら、
次に供える花を1種類だけ決めてみることから
始めてみてください。
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