「大生神社」という名前を、
今日初めて知ったという方も多いかもしれません。
実はこの神社、
鹿島神宮と同じ神様を祀り、
「鹿島神宮の元宮」とも語られる
由緒ある神社です。
この記事では、
大生神社が「元宮」と語られる由来・
パワースポットとして語られる理由・
本殿や樹叢といった見どころを、
伝承として語られている内容と、
史実として確認できる内容を分けながら
解説します。
アクセスや御朱印の受け取り方もあわせて紹介するので、
このまま参拝の計画を立てやすくなります。
大生神社が「鹿島神宮の元宮」と語られる理由
まずは、
大生神社が「元宮」と呼ばれる背景を
確認しておきましょう。
大和からの移住と二つの創建伝承
大生神社(おおうじんじゃ、茨城県潮来市大生814)は、
健御雷之男神(たけみかづちのおのかみ)を祀る神社で、
これは鹿島神宮の祭神と同じ神様です。
創建については二つの伝承が残っています。
一つは、
大和国(現在の奈良県)の飯富(おふ)一族が
常陸国へ移住した際に、
氏神として祀ったのが始まりとする説です。
もう一つは、
神護景雲元年(767年)に大和国春日から遷幸が始まり、
大同元年(806年)に当地へ遷還、
翌大同2年(807年)に鹿島へ遷幸し、
跡地に分霊を祀ったとする説です。
どちらの説が正しいか断定はされていませんが、
いずれも大生神社と鹿島神宮の深い関わりを
示す伝承として語り継がれています。
「鹿島の本宮」「元鹿島の宮」と呼ばれる根拠
大生神社には、
「鹿島の本宮」「元鹿島の宮」という
呼び名も伝わっています。
これは、
大生神社の創建に鹿島神宮の性格の変化が
関わっていたと見られていることに由来します。
ただし、この伝承は主に大生神社側の記録に
基づくものであり、
鹿島神宮側にはこの伝承が
残っていないとされています。
鹿島神宮の物忌が唯一訪れていたという記録
鹿島神宮には、
かつて「物忌(ものいみ)」と呼ばれる
女性の神職がいました。
物忌は神域を離れることがない役目とされていましたが、
大生神社の大礼祭のときだけ、
鹿島神宮を離れて大生神社まで赴き、
祭祀を担っていたという記録が残っています。
数ある鹿島神宮ゆかりの社の中でも、
物忌がわざわざ足を運んでいたという事実は、
大生神社が「元宮」と語られる
一次的な根拠の一つと考えられています。
・「鹿島の本宮」「元鹿島の宮」という呼び名が伝わる
・創建には2つの異なる伝承があり、断定はされていない
・鹿島神宮の物忌が大礼祭のときだけ大生神社を訪れていた記録が残る
大生神社がパワースポットとして語られる理由
由来だけでなく、
境内そのものにも
パワースポットとして語られる要素が
いくつも残されています。
県指定天然記念物の樹叢と100mを超える参道
大生神社の境内を覆う樹叢(じゅそう)は、
茨城県の天然記念物に指定されています。
一の鳥居から二の鳥居まで、
100mを超える参道が古木の中を通っており、
車がほとんど通らないため、
静かに歩きながら参拝できるのが特徴です。
「薄暗さと古さ」が伝わる斎殿と御手洗の「七ツ井戸」伝承
境内には、
心身を清める場とされてきた「斎殿(いつきどの)」があり、
その薄暗さと古さから、
先述の物忌が足を踏み入れていた可能性が
指摘されています。
二の鳥居の手前には「御手洗(みたらし)」があり、
禊(みそぎ)の場として使われてきたと伝わり、
「七ツ井戸」という伝承も
残されています。
隣接する大生古墳群という古代からの聖地性
大生神社のすぐ近くには、
「大生古墳群」という茨城県指定史跡があります。
神社が創建される以前から、
この一帯が古代の人々にとって
特別な土地だったと考えられる要素の一つです。
神社の由緒だけでなく、
土地そのものの歴史の厚みが、
大生神社が持つ独特の空気感に
つながっていると語られることがあります。
特定の一つの理由ではなく、
樹叢・斎殿・御手洗・隣接する古墳群という
複数の要素が積み重なって
語られていると考えるのが実際に近いでしょう。
見どころ:本殿・樹叢・参道
実際に参拝する際に
ぜひ見ておきたい見どころを
紹介します。
潮来周辺で最古最大級とされる本殿
現在の本殿は、
安土桃山時代の天正18年(1590年)ごろの
造営と伝わります。
三間社流造・茅葺で、
間口約6m・奥行約7mと、
地方の社殿建築としては大きく、
潮来周辺では最古かつ最大級とされ、
茨城県の有形文化財に指定されています。
一の鳥居から続く古木の参道
一の鳥居をくぐると、
古木に囲まれた参道が
しばらく続きます。
観光地化された神社と違い、
参拝者が多くないため、
ゆっくりと自分のペースで
歩けるのも魅力です。
境内社と大生古墳群を合わせて巡る
境内や周辺を歩く際は、
先述の大生古墳群にも足を延ばすと、
神社単体では感じにくい
土地の歴史の厚みを実感しやすくなります。
徒歩圏内に位置しているため、
時間に余裕があれば
あわせて訪れることをおすすめします。
ご利益と静かな境内という魅力
大生神社ならではの
ご利益と参拝の魅力を
確認しておきましょう。
武の神様に伝わる勝負運のご利益
祭神の健御雷之男神は、
鹿島神宮でも「勝負運の神様」として
信仰されている神様です。
大生神社でも同じ神様を祀ることから、
勝負運・仕事運のご利益で
語られることがあります。
参拝者が少なく静かに参拝できる穴場という魅力
大生神社は、
鹿島神宮のように参拝者で賑わう神社ではなく、
普段は静かな境内です。
混雑を避けてゆっくり参拝したい人や、
由緒ある神社を静かに感じたい人には、
特に相性が良い神社といえるでしょう。
「鹿島神宮の元宮」を知ったうえで参拝する意味
由来を知らずに訪れても、
静かな境内の空気は感じられますが、
「鹿島神宮の元宮」と語られる背景を知ったうえで
参拝すると、
本殿や斎殿の見え方が
変わってくるという声もあります。
| 創建に関する伝承 | 内容 |
|---|---|
| 飯富一族の氏神説 | 大和国の飯富(おふ)一族が常陸国へ移住した際、氏神として祀ったのが始まり |
| 大同年間遷座説 | 767年に春日から遷幸、806年遷還、807年鹿島へ遷幸し分霊を祀った |
アクセス・駐車場・御朱印
最後に、
実際に参拝する際に役立つ情報を
まとめて確認しておきましょう。
住所と電車・車でのアクセス
住所は茨城県潮来市大生814です。
最寄り駅はJR鹿島線の延方駅で、
タクシーで約15分です。
車の場合は、
東関東自動車道・潮来ICから約15分(約8km)です。
公共交通機関だけで行く場合は
やや時間がかかるため、
車でのアクセスがおすすめです。
鹿島神宮からは車で20分前後とされ、
「元宮」とされる大生神社と、
「本宮」にあたる鹿島神宮を
あわせて巡ることもできます。
駐車場情報
一の鳥居のそばに駐車スペースがあります。
参拝者がもともと多くない神社のため、
駐車で困ることは少ないと考えられます。
御朱印の受け取り方(鹿嶋吉田神社兼務)
大生神社は、
潮来市内の鹿嶋吉田神社が兼務しており、
社務所は不在のことが多いとされています。
御朱印は宮司宅で受け取る形になっており、
神社境内に連絡先が掲示されているとされています。
確実に御朱印をいただきたい場合は、
訪問前に鹿嶋吉田神社側へ確認しておくと
安心です。
・車でのアクセスが基本(公共交通機関はタクシー利用が前提)
・駐車場は一の鳥居そばにあり、混雑の心配は少ない
・御朱印がほしい場合は鹿嶋吉田神社に事前確認する
・時間に余裕があれば大生古墳群もあわせて訪れる
大生神社に関するよくある質問
大生神社について、
よく寄せられる質問に
お答えします。
大生神社は本当に鹿島神宮より古いのですか?
創建の前後関係を史実として断定することはできません。
「鹿島の本宮」「元鹿島の宮」という呼び名や、
鹿島神宮の物忌が大生神社を訪れていた記録から、
深い関わりがあったと語られていますが、
鹿島神宮側にはこの伝承が残っていないことも
あわせて知っておくとよいでしょう。
参拝時間や休みはありますか?
境内は基本的にいつでも参拝できますが、
社務所は兼務神社のため不在がちです。
御朱印を希望する場合や、
詳しい説明を聞きたい場合は、
事前に鹿嶋吉田神社へ確認することをおすすめします。
鹿島神宮とあわせて参拝することはできますか?
大生神社から鹿島神宮までは、
車で20分前後の距離とされています。
「元宮」と伝わる大生神社を先に参拝してから、
鹿島神宮へ向かうという巡り方をする参拝者も
いるとされています。
大生古墳群も一緒に見学できますか?
大生神社のすぐ近くに位置しており、
徒歩であわせて見学できます。
時間に余裕があれば、
神社と古墳群をセットで巡ると
土地の歴史をより深く感じられます。
茨城の他のパワースポットも知りたい場合はどうすればいいですか?
大生神社以外にも、
茨城県内には
個性の異なるパワースポットが点在しています。
鹿島神宮や筑波山神社など、
エリア別・願い事別のおすすめスポットを
紹介しています。
大生神社|「鹿島神宮の元宮」と伝わる茨城の穴場パワースポットの由来とご利益:まとめ
大生神社(茨城県潮来市)は、
鹿島神宮と同じ健御雷之男神を祀り、
「鹿島の本宮」「元鹿島の宮」とも語られる
由緒ある神社です。
創建の経緯は一つに断定されていませんが、
鹿島神宮の物忌が唯一訪れていたという記録や、
県天然記念物の樹叢、隣接する大生古墳群など、
複数の要素がパワースポットとしての空気を
作り出しています。
参拝者が多くない静かな境内だからこそ、
由来を知ったうえで訪れると、
その空気をより深く感じられるはずです。
アクセスや御朱印の受け取り方を確認したうえで、
次の休みに訪れる候補に
加えてみてください。
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