青森県三戸郡五戸町、
国道454号線沿いの山あいに、
社殿全体を昇り龍と降り龍の彫刻が覆う神社があります。
それが、青森県三戸郡五戸町大字倉石又重に鎮座する新山神社です。
地元では「夫婦神社」の愛称でも親しまれており、
境内奥の夫婦御神木を目当てに訪れる人も少なくありません。
同じ「新山神社」という名前の神社は、
山形市など全国に複数存在します(詳しくはFAQで解説します)。
この記事では、
貞観2年(860)にまでさかのぼる由緒とご利益、
参拝前に知っておきたいポイント、
「呼ばれる人」に語られる3つのタイプ、
アクセス・参拝ガイドまで、順番に解説します。
新山神社(青森県五戸町)とは|又重権現から続く由緒とご利益
まずは、新山神社がどんな神社なのか、
由緒とご利益から確認しておきましょう。
慈覚大師円仁の恩返しから始まった開山
新山神社の始まりは、
貞観2年(860)にまでさかのぼると伝わります。
平安時代の高僧・慈覚大師円仁(第3代天台宗座主)が、
奥州へ下る途中、この又重の地で休養を取ったとされています。
そのお礼として獅子頭を作り、
「又重権現」として奉納・勧請したのが、
新山神社の始まりと伝えられています。
遷座と改称、木村又助秀晴による刷新
当初は「又重権現」と呼ばれていましたが、
元禄2年(1689)、盛岡藩士で五戸代官所の代官を務めた、
木村又助秀晴が現在の場所に社を遷しました。
このとき社号も「新山権現」に改められ、
現在の新山神社へとつながっています。
約830年前の恩返しの逸話と、
約340年前の遷座・改称という、
2つの出来事が積み重なって、
今の新山神社の姿になっているわけです。
御祭神と、家内安全・縁結びのご利益
御祭神は、大己貴命(おおなむちのみこと、大国主命)を主祭神とし、
素盞嗚尊・少彦名命・蒼前大神が合祀されています。
境内社として、
菅原道真公を祀る天満宮と、
大国主命を祀る夫婦神社があります。
この境内社「夫婦神社」の名前が、
新山神社全体の愛称としても地域に定着しています。
この由緒から、
家内安全のご利益に加えて、
縁結び・恋愛成就・夫婦円満のご利益で知られています。
境内奥には、
エノキとケヤキの二本の巨木が寄り添うように立つ、
「夫婦御神木」があります。
二本の木が寄り添う姿が夫婦のようだということで、
この名前がつけられたと伝わっており、
良縁や夫婦円満を願う人が訪れています。
昭和6年建立、社殿を覆う昇り龍・降り龍の彫刻
現在の拝殿は、
棟梁・森田定吉と彫刻師・本田万太郎によって、
昭和6年(1931)に建立されたものです。
平成16年(2004)には、
五戸町の有形文化財に指定されています。
向拝柱に施された昇り龍・降り龍、
木鼻(きばな)の獅子や獏(ばく)、唐獅子など、
社殿全体を彫刻が覆っており、
「県下でも珍しい」建物として紹介されています。
参拝者の口コミサイト「ホトカミ」では、
五戸町の神社仏閣ランキングで1位に選ばれており、
「彫物素敵」という声が寄せられています。
・新山神社は貞観2年(860)、慈覚大師円仁の恩返しの逸話から始まったと伝わる
・元禄2年(1689)に現在地へ遷座し、社号を新山権現に改めた
・大己貴命(大国主命)を主祭神とし、家内安全・縁結びのご利益で知られる
・昭和6年建立の拝殿は昇り龍・降り龍の彫刻で覆われ、五戸町指定有形文化財
新山神社を参拝する前に知っておきたいポイント
新山神社は、社務所を持たない静かな神社です。
実際に参拝した方の記録や公式情報を確認すると、
知らずに訪れると戸惑いやすいポイントが3つあります。
なお、新山神社に特定の人を拒む言い伝えや、
公式な参拝禁止日といったものは見当たりませんでした。
ポイント1: 社務所がないことを知らずに御朱印を探していないか
新山神社には、社務所がありません。
青森県の公式観光情報サイトにも、
「社務所等はございません」と明記されています。
御朱印の授与に関する情報も見当たらないため、
御朱印を目的に訪れる場合は、
事前に五戸町役場(0178-62-2111)へ確認しておくと安心です。
ポイント2: 石段があることを知らずに歩きにくい靴で向かっていないか
新山神社の参道には、石段があります。
実際に参拝した方のブログによると、
石段は97〜98段ほどあるとされています。
この段数は個人の参拝記録によるものなので、
目安として捉えておくとよいでしょう。
いずれにしても、
ヒールなど歩きにくい靴では、
上り下りに苦労する可能性があります。
ポイント3: バスの乗り換えが必要なことを知らずに計画していないか
公共交通機関で向かう場合、
八戸駅前から南部バスに乗り、
途中で乗り換えて「宮代下」バス停で下車します。
乗り換えを含めると、
バスだけで1時間近くかかる計算になり、
本数もそれほど多くありません。
これを知らずに公共交通だけで計画すると、
移動に想像以上の時間がかかることになりかねません。
次の表で、3つのポイントを整理して確認してみましょう。
| ポイント | 気をつけたい状態 | 対処法 |
|---|---|---|
| 社務所がない | 御朱印を現地で探そうとしている | 事前に五戸町役場へ確認する |
| 石段がある | 歩きにくい靴で向かおうとしている | 歩きやすい靴で参拝する |
| バスの乗り換え | 公共交通だけで気軽に計画している | 車での参拝、または時間に余裕を持つ |
新山神社に「呼ばれる人」の特徴と今求めている変化の診断
続いて、「呼ばれる人」の特徴をタイプ別に確認していきましょう。
ここでの3タイプは、古くからの言い伝えではなく、
新山神社固有の由緒をもとにした当サイト独自の見立てで、
偶然の一致(シンクロニシティ)として楽しむものです。
慈覚大師型(恩返しタイプ): 受けた恩を返したい
誰かにお世話になった経験や、
支えてもらった恩を、今度は自分が返す番だと感じているタイプです。
新山神社の始まりは、
慈覚大師円仁が休養させてもらった礼に、
獅子頭を作って奉納したという逸話でした。
受けた恩を形にして返そうとした、
この逸話に重ねた見立てです。
木村又助秀晴型(再出発タイプ): 新天地でやり直したい
環境を変えたい、
新天地でもう一度やり直したいという気持ちを、
抱えているタイプです。
木村又助秀晴は、
又重権現を現在の場所に遷し、
社号も新山権現へと改めました。
場所と名前を新しくして、
新たな一歩を踏み出した、
この逸話に重ねた見立てです。
夫婦御神木型(二人三脚タイプ): 誰かと歩みたい
パートナーや家族、あるいは仕事の相棒と、
二人三脚で物事を進めたいと感じているタイプです。
境内奥の夫婦御神木は、
エノキとケヤキという別々の木が、
寄り添うように立っています。
異なる者同士が寄り添って立ち続ける、
この木の姿に重ねた見立てです。
当てはまるタイプがあった人は、
次の表の「今日からできる小さな行動」を1つ、試してみてください。
| タイプ | 求めている変化 | 今日からできる小さな行動 |
|---|---|---|
| 慈覚大師型(恩返し) | 受けた恩を誰かに返したい | お世話になった人に一言連絡してみる |
| 木村又助秀晴型(再出発) | 新天地でやり直したい | 変えたい環境を1つ紙に書き出す |
| 夫婦御神木型(二人三脚) | 誰かと二人三脚で歩みたい | 頼りたい相手に今日ひとこと話しかける |
参拝を強制・禁止するものではありません。
どのタイプに近いと感じても、
今の自分が何を求めているのかを考える、
きっかけとして捉えるとよいでしょう。
新山神社(五戸町)へのアクセス・参拝ガイド
最後に、実際に訪れる際に役立つ、
所在地・アクセス・例大祭の情報を確認しておきましょう。
所在地とGoogleマップ
新山神社の所在地は、
青森県三戸郡五戸町大字倉石又重字前平7です。
国道454号線沿いの、
山あいの静かな場所にあります。
車・バスでのアクセス
車の場合、
JR八戸駅から約40分、
八戸自動車道・八戸北ICから約35分です。
公共交通の場合、
八戸駅前から南部バスに乗り約40分、
乗り換えてさらに約18分、
「宮代下」バス停で下車し、徒歩約5分です。
境内には駐車場があります。
例大祭(8月18・19日)に合わせて訪れる
新山神社では毎年8月18・19日に、
「新山神社三社例大祭」が行われます。
みこしや神楽、鶏舞が地区を巡行し、
神前で舞が奉納されます。
このうち「舘町神楽舞」「舘町鶏舞」は、
五戸町指定無形民俗文化財に指定されています。
普段は静かな神社ですが、
この時期は地域の人々でにぎわいます。
彫刻の見学とあわせて、
例大祭の時期に訪れるのも一案です。
新山神社に関するよくある質問
新山神社への参拝について、
よく寄せられる質問にお答えします。
「夫婦神社」とは、新山神社そのもののことですか?
「夫婦神社」は、
新山神社の境内にある境内社の名前であり、
新山神社そのものの別名としても地域で親しまれています。
境内奥の夫婦御神木のそばに祀られており、
大国主命を祀っています。
なぜ社務所がないのですか?
新山神社に限らず、
氏子(うじこ、地域の人々)によって守られている神社では、
常駐の社務所を置かない例も珍しくありません。
新山神社の管理体制について公式な説明は見当たりませんが、
地域に根ざした神社に共通する運営スタイルの一つと考えられます。
御朱印を希望する場合は、
事前に役場へ確認しておくと安心です。
蒼前大神(そうぜんおおかみ)とは、どんな神様ですか?
蒼前大神は、
馬の守護神として東北地方で広く信仰されている神様です。
五戸町を含む南部地方はかつて、
馬の産地として知られており、
蒼前信仰が根付いた背景があると考えられます。
山形県にある新山神社と、関係はありますか?
山形市にも「新山神社」という、
同名の神社があります。
こちらは慈覚大師円仁による開創という、
共通する伝承を持ちますが、
五戸町の新山神社とは別の神社です。
「新山神社」という社名の神社は全国に複数存在するため、
訪問の際は所在地を確認しておきましょう。
新山神社(青森県五戸町)とは|又重権現から続く由緒とご利益:まとめ
新山神社は、
恩返しの言い伝え、新天地への遷座、
寄り添う夫婦御神木という、
この神社ならではの由緒を持つ「夫婦神社」です。
3つのタイプの見立てに何か感じるものがあった人は、
「今日からできる小さな行動」を1つ試すところから始めてみてください。
訪れる際は、
社務所がないこと、石段があること、
バスの乗り換えが必要なことという、
3つのポイントを事前に確認しておくと安心です。
青森県の他のパワースポットもあわせて巡りたい場合は、
参考にしてください。
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